農産物加工のメリットとは?
こんにちはイッチーです。
農業の6次化という言葉をきいたことがあるかと思います。
簡単に説明しますと
生産=1次産業
加工製造業=2次産業
小売販売業=3次産業
これら全てを包括的に行う経営スタイルのことです。(1+2+3=6次化!)
とくに近年、農業では道の駅や直売所の増加に伴い、農協や市場に依存した販売だけでなく、
多様化が進んでいますので、この勢いに乗って6次産業化しよう!と行政も推奨しているようです。
で、私自身も、イチゴジャムなどの加工にチャレンジしているのですが、なにかモヤっとしたものがあります。
それは何か?、簡単に言うと
「なんかめんどくさいだけで儲からない」
ってことなんです。
「加工品をなぜつくるのか?」
「そこにイチゴがあるから!」なんて理由じゃ納得いきません。
ただでさえ忙しいのに、しなくてもいい仕事なんてやってる場合じゃないんです笑
で、その「加工品をつくる理由」について考えてみました。
「捨てるはずの野菜を活用できる!は間違い」
農業では、たしかに農協や市場に出荷する場合
規格外のものが出ます。
しかし、これが商品化できないということはありません。
多くの農家さんは、こういった商品を、
直売所や道の駅などに出荷しています。
売り先さえあれば、売れない野菜というのは存在しないんです。(加工はやらずに4次化でいいじゃねーか!って気がします)
それに、収穫期真っ只中の忙しい農家さんの中には、直販で安く売るくらいなら捨てたほうがマシという人も少なくありません。
そんな中、加工をやるとするなら、それ相応のメリットがないとやる意味がないのです。
では、メリットとはなんなのか?をさらに追求します。
「農業最大のデメリット解消こそが加工最大のメリット」
農業最大のデメリット、これは、品質保持期間が極めて短い。ということです。
また、それを収穫期に集中して大量に販売しなければならない。わけです。
集中して市場には野菜が溢れますので、当然買い叩かれます。
この問題を解消する方法‥それこそが
加工なのです!。
「いにしえより受け継がれている加工の理念」
農作物の加工は、昔から行われています。
代表的なところでは、「干し柿、漬け物」などですね。
各地で伝統的に行われている加工品は、数知れず存在するわけです。
昔の人はなぜ加工をしたのか?
これは、当然、「保存」の為でしょう
作物の獲れなくなる寒い時期を乗り切る為の大切な食料なんです。
命を繋ぐ保存食なんですね。
この「保存」という概念が、そのまま、現代の農業における加工のメリットです。
加工により品質保持期間が長くなると、
「売りたい時に売る」が可能になるのです。
そうすると、先にあげた、
農業のデメリットは解消されます。
施設園芸の普及と流通拡大で、すでに、季節で野菜が食べられなくなる。という問題はおおよそ解消されていますが、
私のいう「売りたい時に売る」とは
「品質保持期限を伸ばすことにより売る為の手段の幅を拡げる」と言ったほうがしっくりくるかもしれません。
「加工はシンプルなものほど優れている」
加工のメリットが「品質保持」ということがわかると、もう一つの答えが見えてきます。
「加工は品質保持期間を延長できさえすればよい」ということです。つまり
わざわざ、美味しく味付けをしたり、珍しいものを作る必要は無いんです。
(もちろん、優れた商品を開発できたら良いことです。しかし、それは、最後に触れますが、商品の差別化という難易度の高い別のメリットなんです。)
「乾燥」や「冷凍」といったシンプルな加工で商品化できれば、加工のメリットを享受できますし、労力も最小に抑えることができます。
「商品を差別化する加工の難しさ」
加工のメリットとして、オリジナルの商品を作り他の商品と差別化する。という方法があります。
一発当てれば、かなり儲かりそうな気がします。
しかし、これは難易度が高いのでおススメしません。
そんな簡単に、人気商品になるような物を素人は開発できませんし、仮に出来たとしても、生産量はおいつかず、それを設備投資で増強しても、真似されたり飽きられたりと、
リスクが大きい気がします。
「さいごに」
でも、やっぱり商品開発が楽しいのはわかりますし、いろいろ試すのはよいことだと思います
まずは、できる限りシンプルを目指し、
オリジナリティはパッケージや POPなど売り方の工夫で可能かとおもいますので、
そういったやり方で消費者の反応をみながら
無理のない経営をおススメしますね。
なぜなら、6次化ってすごく忙しいですから笑
これからの農業は夫婦一緒‥よりも
分業体制作りも大事かもしれません。
最後に話が逸れましたが、
私も6次産業化目指して邁進したいと思います!
では!